蛮族の本懐

Ne quid nimisというモットーに抗うための試み。

支笏湖ブルーに魅せられて ~湖のひみつ~

はじめに

 2017年7月22日、TOURING SEROWで支笏湖まで行ってまいりました。

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 先日、真駒内滝野霊園と国営滝野すずらん丘陵公園を訪れた際に(下掲記事参照)、国道453号線をさらに南下すれば支笏湖に辿り着けることを案内標識で知り、大自然を体感できる+札幌近郊のため移動も比較的楽チンという2点に惹かれ、行き先を支笏湖に決めました。走行距離を伸ばしつつ、少しずつライディングに慣れていきたいので、今後数週間は札幌近郊の散策を続けていく予定です。

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支笏湖 水上/水中散歩

 支笏湖は、屈斜路湖・阿寒湖・洞爺湖などと並ぶ北海道有数のカルデラです。札幌中心市街から車で1時間強で気軽にアクセスできる立地の良さと、9年連続で環境省から湖沼の水質日本一に認定された圧倒的な透明度が、支笏湖の大きな魅力です。また、札幌から支笏湖へ向かうルートは国道453号線一本しかありませんから、道なりに進んでいけば、迷う心配も殆どありません。

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 支笏湖が上位にランクインするのは、水質の項目だけではありません。

  • 貯水量:国内2位(20.90km3; 琵琶湖の3/4)
  • 面積:国内のカルデラ湖としては2位(78.4km2; 1位は屈斜路湖
  • 最大水深:国内2位(363m; 1位は田沢湖

 特に注目すべき項目は最大水深です。支笏湖の面積は琵琶湖の1/9程度しかありませんが、琵琶湖の3倍以上の最大水深のおかげで国内2位の貯水量を誇っているのです。また、この深さは支笏湖日本最北の不凍湖たらしめています。支笏湖について、札幌在住の知り合いが次のように言っていました。

支笏湖田沢湖に次いで水深が深いから、水面で冷やされた水が下がっていくと、湖底で温められて少しぬるくなった状態でじわ~っと上がっていく。また冷やされて下がっていって、温められて上がっていく。こういう循環を繰り返しているうちに、凍らずに春が来ちゃうんだよね。

 さて、「支笏湖ブルー」と評される支笏湖の高い透明度を楽しむには、支笏湖水中観光船がオススメです。「サファイア号」と「エメラルド号」の2隻が30分間隔で交互に出航しています(始発:8時40分、終発:17時10分)。1,620円で30分の湖上クルーズを満喫できます。

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 この2隻は「水中観光船」の名前の通り、水深2mの位置に70cm四方の窓が16個もついており、支笏湖を泳ぐ魚や湖底の波紋を眺めることができます。

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 いざ出航。水中観光船にはデッキもあるので湖上の風景も楽しめます。

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 湖底の柱状節理。パンフレットによれば、柱状節理とは「マグマが冷却固結する際に収縮して生じる柱状の割れ目」であり、「支笏湖のように溶岩が水中に流れ込んだケースは珍しく、古代遺跡の様な岩肌は迫力満点」とのことです。

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 浅瀬では支笏湖の透明度の高さをバッチリ認識できます。

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 この思わず溜息が出るような美しさ……! ただ魅了されるばかりです。

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 30分の湖上クルーズがあっという間に終わり、再び湖畔へ。1997年に修復再生が完了した山線鉄橋も観てきました。支笏湖の景観に溶け込んだ色合いが素敵です。鉄橋の上からも支笏湖の透明度の高さを楽しむことができます。

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 さて、この日のランチは丸駒温泉旅館が運営するレストラン・mémère(メメール)「阿寒産鹿肉の噴火ハンバーグセット」(1,500円)*1。食べ応えのある鹿肉に濃厚なチーズとトマトソースがよく合います。至福のひとときです。

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 さらば支笏湖、また会う日まで。

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ちょっと寄り道 ~ポロピナイ食堂のヒメマス串揚げ~

 帰り道に支笏湖畔のポロピナイ食堂(支笏湖観光センター)に立ち寄り、支笏湖産のヒメマス(チップ)の串揚げ(300円)を食べてきました。既に鹿肉ハンバーグで満腹ですが、折角なので食べないわけにはいかないでしょう!

 ヒメマスがまるごと一匹揚がっています。下味がついているのでそのままいけます。尻尾から頭まで、背骨も含めて食べられます。淡白で美味しいですね。

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 湖畔のテラス席で風不死ふっぷし岳を眺めながら休憩*2。最高の休日ですね。

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ちょっと寄り道 ~北海道三大秘湖 オコタンペ湖~

 ヒメマス串揚げで摂取カロリーのダメ押しをしたところで、帰り際にオコタンペ湖に寄り道をしてきました。支笏湖から国道453号線を北上して最初の岐路を左折、道道78号線に入って数分走れば駐車スペースが見えてきます*3道道78号線は2014年9月に発生した大雨の影響で現在も通行止めのため、国道453号線側から道道78号線に進入すると数km先で行き止まりになっています。走行中に最初に右側に見える駐車スペースに止めるのが無難です。

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 エメラルドグリーンの湖水を湛えるオコタンペ湖は北海道三大秘湖の一つに数えられています。オコタンペ湖の周辺は「漁岳周辺森林生態系保護地域」に指定されており、許可なく近づけないため、観光客はこの秘湖を高台から眺めることしかできません。なお、私が写真を撮っている間、茂みでガサッガサッと何かが動く音がしており、得体の知れない何かがいる……!と恐怖を感じました。観光客も殆どおらず、寄る辺ない不安感を楽しめる穴場スポットです。

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ちょっと寄り道 ~恵庭渓谷 三つの滝~

 さらに帰り際に、ついでの砌で恵庭渓谷にも寄り道してきました。国道453号線を北上して右折(札幌方面から来る場合は左折)、恵庭へ通じる道道117号線に入って10分ほど走れば、恵庭渓谷の三つの滝(白扇の滝ラルマナイの滝三段の滝)に辿り着きます。いずれの滝も日本の滝百選に選ばれた滝ではありませんが、日本の滝百選だけが滝じゃない!ということで、絶景ポイントから眺めて参りました。秋の紅葉シーズンには多くの観光客で賑わう恵庭渓谷もこの日は閑古鳥が鳴いており、せせらぎとさえずりだけが支配する空間と化していました。それでは、三つの滝を順番に見ていきましょう。

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恵庭渓谷 白扇の滝 

 白扇の滝は、扇を広げたように水が流れ落ちる恵庭渓谷第一の名勝地です。高さ15m/幅18mの優美な滝で、眺める位置によって表情を変えるところが魅力的です。ラルマナイ川の力強い流れが幅広の滝となって落ちていくさまは、あからさまな迫力をグッと抑えた妙味に満ちているように感じました。

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恵庭渓谷 ラルマナイの滝

 ラルマナイの滝は、なだらかな地形を下る水流と木々の緑のコントラストが爽やかな印象を与える恵庭渓谷第二の滝です。木々の間を流れ落ちた水はラルマナイ川へ合流していき、切り立った崖を左手に見ながら下流へと進んでいきます。白扇の滝よりも少しホッとする安心感/安定感のある滝だと感じました。

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恵庭渓谷 三段の滝

 三段の滝は、名前の通り白い帯が三段になって流れ落ちることから名付けられた恵庭渓谷第三の滝です。三段の滝は滝見広場まで降りて、見上げるように撮影しないと写真映えしないのが難点です。滝見広場まで降りる元気と装備がなかったので、三段の滝については動画撮影を取りやめました。

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 高台からのアングルだと、橋脚が邪魔で風情が感じられません。

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 橋の上からの一枚。観光案内パンフレットに採用されている写真は余程うまく撮ったのでしょう。三段の滝は意外にガッカリする滝でした(紅葉シーズンに訪れたらまた違った印象を受けるかもしれませんが)。

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おわりに

 行きはよいよい、帰りはこわい。全体で5~6時間の行程を終えて、なんとか帰還しました(特に恵庭渓谷から自宅までが体力的にキツかったです)。この日の走行距離は129.5km(通算走行距離は318km)でした。TOURING SEROWがガソリン満タンで何kmくらい走れるのか、まだ見極められていないので、満タンから250km直前くらいまでは様子見で走ろうかなと思います。周囲に迷惑をかけないよう、定期的な給油と日常的なメンテナンスを欠かさないようにして、今後もTOURING SEROWのある生活を謳歌していきます。

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Appendix

  ラルマナイの滝近くの駐車スペースに戻ったら、愛車のハンドルに蝶(マダラヒカゲ?)が止まっていました。なんだかいいですね。和みました。

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www.tabirai.net

guide.travel.co.jp

hinata.me

*1:なお、mémèreとはフランス語で「おばあちゃん」を意味する幼児語です。口語で「中年の太ったおばさん」を意味することもあるようですが、「おばあちゃん」と解釈した方が穏当そうです。

*2:風不死岳と揃える意味で「死骨湖」と表記した方がいいのではないか、と思ったのは内緒。

*3:なお、国道453号線支笏湖直近の半径30mカーブで曲がりきれずに事故りかけたので皆さんもお気をつけください!