蛮族の本懐

Ne quid nimisというモットーに抗うための試み。

Welcome to Hokkaido (5):札幌 展望台めぐり

前回のおさらい

rasiel9713.hatenablog.com

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さっぽろセレクト(Aコース)のススメ

 いつの間にか8月中旬に突入してしまいました。札幌にやって来て約4ヶ月が経過し、北海道の短い夏を満喫中のRasielです。皆様いかがお過ごしでしょうか?

 今回は7月下旬に訪れた札幌屈指の展望台を3つご紹介します。さっぽろテレビ塔展望台? JRタワー展望室T38? いやいや、“見下ろす”だけが人生じゃない、“見渡し”てこその人生でしょうが! というわけで、札幌中心市街から少し離れた場所に位置するさっぽろ羊ヶ丘展望台大倉山展望台・藻岩山頂という三大展望台の魅力を書き連ねていきます。

 なお、この三大展望台を巡るにはさっぽろセレクト(Aコース)というチケットを買うのがお得です。三大展望台を普通に回ると、520円(さっぽろ羊ヶ丘展望台)+500円(大倉山リフト往復)+1,700円(もいわ山ロープウェイ+もーりすカー往復)=2,720円の料金がかかりますが、さっぽろセレクトなら2,300円で回れるので420円お得になります。ケチ臭く思われるかもしれませんが、旅行先でお得なチケットを活用するのも楽しみ方の一つ!ということでご理解ください。

 札幌の初心者向け観光スポットを紹介していく“Welcome to Hokkaido”シリーズもいよいよ佳境に入っていきます*1。それでは展望台めぐりを始めましょう。

さっぽろ羊ヶ丘展望台 ~もう一つのクラーク像~

 最初に紹介する展望台は、北海道日本ハムファイターズの本拠地・札幌ドームに隣接するさっぽろ羊ヶ丘展望台です。札幌中心市街から車で20~30分、地下鉄東豊線福住駅からバスで10分ほどで気軽に来られるストレスフリーな展望台です。路線バスも1時間に2~3本出ているので、前回記事で取り上げた国営滝野すずらん丘陵公園などに比べたらアクセスは容易です。この立地なら、短期滞在の観光客でも旅程に含めることができるでしょう*2

 “羊ヶ丘”展望台だけあって、普通に羊が草をはんでいます。和みますね。

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 羊ヶ丘展望台からは札幌ドーム方面を一望できます。

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 北西方向に見える高い山は、標高531mの藻岩山(後述)です。

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 羊ヶ丘展望台からの眺めは牧歌的です。羊が放牧されている草原と市街地が隣接している不思議な光景を、時間が止まったかのような穏やかさの中で心ゆくまで楽しめます。大倉山展望台や藻岩山頂からの大パノラマ(後掲写真)は迫力満点ですが、長時間眺めていると疲れてくるので、青空の下でまったりしたい方は羊ヶ丘展望台をオススメします。

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 羊ヶ丘展望台の反対側、札幌ブランバーチ・チャペルの裏手にはラベンダー畑が整備されています。前回記事で取り上げた真駒内滝野霊園に加えて、札幌市内で気軽にラベンダー畑を楽しめるスポットとして押さえておきたいところです。

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 白樺の林越しに観るラベンダー畑。

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 噴水と札幌ブランバーチ・チャペル(さっぽろ羊ヶ丘ウェディングパレス)。

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 ジンギスカンのジンくん成瀬未亜のTwitterで日々流れてくるキャラクターという程度の認識だったのですが、後で調べたらジンくんは「札幌市公認札幌スマイルPR大使」を務め、2014年にはゆるキャラグランプリ北海道1位を獲得したほどの人気キャラクターだったようで、自らの不明を恥じました。なお、ガラスに写り込んでいる不審者は気にしないでください

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 ジンくんもいいけど、この子たち(名前不明)も応援してあげよう!

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 ガイドブックでも有名なクラーク博士の全身像。北海道の友人曰く、北海道大学にあるクラーク博士の胸像の混雑を緩和するために、羊ヶ丘展望台に全身像が立像されたとのことですが、真偽の程は定かではありません。

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 石原裕次郎「恋の町札幌」歌碑。神戸生まれ・小樽育ちの石原が「恋の町 札幌」を歌っているというのはさておき*3、記念撮影中のアベック(昭和用語)が映り込むように歌碑を撮影してみました(※撮影者は独り身)。

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www.youtube.com

 ラベンダーソフト。北海道に来てから、観光地でご当地ソフトクリームを食べまくる人間になってしまいました……。爽やかで美味しかったです。

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 ところで「恋の町札幌」のリリースは1972年5月のこと。同年2月には札幌オリンピック(第11回冬季オリンピック)が開催されていました。次は、その札幌オリンピックスキージャンプ競技の会場となった大倉山へ参りましょう。

大倉山展望台 ~スキージャンプの聖地~

 続いて紹介する展望台は、1972年2月に開催された札幌オリンピック(第11回冬季オリンピック)でスキージャンプ90m級の会場となった大倉山ジャンプ競技場の展望台です。札幌中心市街から車で20~30分、地下鉄東西線円山公園駅からバスで10分+徒歩10分と、アクセス面では羊ヶ丘展望台より少しだけハードルが上がります。車で来る場合もカーブの多い急勾配の山道を走ることになるため、スピードの出し過ぎには充分な注意が必要です。

 大倉山は藻岩山の北西に位置する標高307mの小高い山です。「大倉山」の名称は大倉財閥2代目総帥・大倉喜七郎にちなんだものであり、1931年に喜七郎の出資で60m級ジャンプ台の「大倉シャンツェ」(Okuraschanze)が建設されたのを機に、この無名の山は「大倉山」として親しまれるようになりました。

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 二人乗りリフトに乗って、片道5分で山頂展望台へ*4。リフトからはジャンプ台の急斜面を間近に見ることができます。実際にジャンプ台を見てみると、スキージャンプ競技の選手たちがどれだけ人間離れした挙動をしているのか直感的に分かりましたので、今後スキージャンプ競技をテレビで見る際には今更ながら感動を覚えてしまうかもしれません。

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 話は変わりますが、すすきので「夜のK点超え!」というぴゅあらばの看板広告を見た時はご当地感あるなぁと笑顔になりましたね。

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 閑話休題、山頂へ到着しました。これがスキージャンプ競技の選手たちが滑走前に見ている景色です。市街地と雄大な山々が共存する札幌らしい大パノラマに圧倒されます。市街地の中に点在する青々と茂った夏の山々が程良いアクセント。個人的に三大展望台の中で最も心奪われたのは、大倉山展望台でした。

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 夕張メロンソフト in 展望ラウンジ。店員の腕がイマイチで、ソフトクリームが不格好な形になってしまったのが少し心残りです。

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 帰りのリフトからの一枚。スマホが手から滑り落ちそうで怖かった……。

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藻岩山頂から望む「日本新三大夜景 札幌」

 最後に紹介する展望台は、札幌随一の高さ(標高531m)を誇る藻岩山頂展望台です。藻岩山は中心市街に隣接した札幌のシンボルの一つと言っても過言ではなく、春~夏は登山、秋は紅葉狩り、冬はスキーと一年を通して人々に親しまれています。札幌中心市街から車で20~30分、札幌市電・ロープウェイ入口駅から徒歩8分(シャトルバスなら5分)という好立地のうえ、山頂からの夜景も巧みに宣伝されているため、三大展望台の中で人気ナンバーワンだと思われます。

 今回の記事でも藻岩山頂から望む札幌の夜景を取り上げます。札幌は「夜景サミット2015 in 神戸」において、長崎・神戸と並んで日本新三大夜景に認定されました*5。日本新三大夜景の一角の実力を確かめるため、いざ行かん山頂へ!

 藻岩山頂へはもいわ山ロープウェイもーりすカー(ミニケーブルカー)を乗り継いで向かいます。まずはロープウェイのもいわ山麓駅へ参りましょう。

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 ところで、藻岩山の大半を覆い尽くす藻岩原始林は生物の宝庫であり、国の天然記念物に指定されています。アウトドア派の方は、5つの登山道を歩きながら野生の生物を観察するのも一興かもしれません(今回は夜景が目的なのでパス)。

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 もいわ山麓駅入口。脇にはシャトルバスの停留所もあります。

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 この日は大混雑のためロープウェイの写真を撮る余裕がありませんでした。眼下に藻岩原始林を望みながら、ロープウェイはもいわ中腹駅へ順調に上っていきます。なお、鉄塔を通過する時に前後に揺れるのでご注意ください。

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 もいわ中腹駅に到着。もいわ山頂駅まで歩いて行くこともできましたが、ヒグマが近隣で目撃された旨の貼り紙を目にしたため、おとなしくミニケーブルカーを利用することにしました。文明の利器はドンドン使っていきましょう!

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 藻岩山のマスコットキャラクターもーりすエゾリスのキャラクターということですが、どう見てもリスには見えないのは私だけでしょうか……。

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 マスコットキャラクターの名前を冠したミニケーブルカー、もーりすカーでもいわ山頂駅へ向かいます。パンフレットによれば「世界初!森林体験型のミニケーブルカー」で、「森の中を駆け抜ける感覚を楽しめます」とのことですが、鬱蒼と茂った森の中を通っていくため、実際は触れ込みほどの爽快感はありません。勿論、日が暮れると真っ暗で何も見えなくなります。正直コワイですね。

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 もいわ山頂駅に到着。南西方向には恵庭岳をはじめとした1,000m級の山々が広がっています。道央の中心部が山岳地帯であることがよく分かります。

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 藻岩山頂から望む札幌市街(18:32時点)。まだ夜景には程遠い時間帯です。ここで先に結論を述べておきますと、札幌の夜景は正直微妙でした。日本新三大夜景と宣伝するのはおこがましいように感じましたが、蓼食う虫も好き好きですから、札幌の夜景をえらく気に入った審議委員がいるのでしょう(穿った見方)。

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 18:45時点の様子。

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 18:49時点の様子。薄暮の時間帯が近づいてきました。

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 18:51時点の様子。少しずつ街に明かりが灯り始めました。

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 19:03時点の様子。A night comes!

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 19:12時点の様子。赤く染まる山際が美しい。

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  19:21時点の様子。札幌の夜景は光量こそ多いものの、全体的にのっぺりしていてメリハリに欠けます。山・海・市街地のコントラストが明確な函館と異なり、札幌は延々と市街地が広がっているだけです。日本で人口第5位の大都市がビカビカと光を放っていても特に感動はないといいますか、日本新三大夜景と銘打つには役不足だと感じました。函館の「100万ドルの夜景」で目が肥えてしまったのかもしれませんが*6、個人的にはがっかりスポットでした……。

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 また、7月下旬とはいえ、日没後の藻岩山頂は肌寒かったです。流石にゴールデンウィーク函館山頂よりはマシでしたが、薄着の観光客は寒がっていましたね。夏に札幌を訪れる際には長袖の上着は必須ですな!

 なお、藻岩山頂は2012年7月1日に「恋人の聖地サテライト」に認定されており、山頂展望台には「幸せの鐘」という取って付けたようなオブジェが安置されています。「この夜景は二人だけのものだ」とか、「君が眩しすぎて、美しいはずの夜景もくすんで見える」とか、そんな歯が浮くような台詞を吐ける相手と、寒空の下身体を寄せ合えば、この平坦で面白みのない夜景も思い出の1ページになるのかな、と僻むような思いを胸に、私は夜の藻岩山を後にしたのでした*7

Appendix

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jptop3.yakeikentei.jp

*1:自分で書いていて、元々そんな企画だったっけ?と首を傾げたのは内緒。

*2:http://www.hitsujigaoka.jp/access/index.htmlを参照。ただし、羊ヶ丘展望台の夏の営業時間は18~19時までとなっており、帰りの終バスも17~19時台のため、夜景スポットとしては不向きです。休日は混雑も予想されますので、余裕を持った行動をオススメします。

*3:そういうことにツッコミを入れ始めると、歌謡曲や演歌が聴けなくなるので程々にする必要があります(自戒)。

*4:二人乗りリフトに一人で乗っている件についてはツッコミ禁止。

*5:ちなみに、元々の日本三大夜景は長崎・神戸・函館でした。函館の「100万ドルの夜景」については過去記事を参照ください。

*6:過去記事を参照。

*7:筆者の経験の乏しさが貧困なボキャブラリーに表れているというガチの指摘は要らないです。