蛮族の本懐

Ne quid nimisというモットーに抗うための試み。

便乗 第5回大本山スタンプラリー(2):成田山新勝寺 前篇 ~香取神宮 聖地巡礼~

前回のおさらい

 本連載を最初から読みたい方は以下のリンクからどうぞ。

rasiel9713.hatenablog.com

今回の行程について

 2018年9月17日(月・祝)、2ヶ月ぶりにTOURING SEROWで日帰りツーリングに行ってきた。行き先は真言宗智山派の大本山の一つにして、「電車で行こう!第5回大本山スタンプラリー」の目的地の一つでもある成田山新勝寺。相変わらず御朱印にもスタンプラリーにも興味はないが、私は筋を通す人間である。気まぐれで始めた大本山巡りだとしても、投げ出さずに最後までやり抜きたい。

 成田山新勝寺と高尾山薬王院のどちらを二番目の訪問地とするかは悩みどころだったが、自民党総裁選に絡む「聖地巡礼」(後述)を同時に行うべく、前者を行き先に選んだ。成田山新勝寺の近くには、現政権の宗教的イデオロギーを理解する上で外せない重要スポットの一つ、香取神宮があるからだ。そう、お察しの通り、今回のエントリは看板に偽りあり、成田山新勝寺は「聖地巡礼」のオマケに過ぎないのである。早速、香取神宮のことを書き連ねていこう。

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便乗 第5回大本山スタンプラリー(1):川崎大師平間寺

はじめに

 2018年9月2日(日)、Wake Up, Girls! ファンミーティング「もっともわぐらぶ愛してる」川崎公演に参加するついでに、川崎大師へ行ってきた。

 川崎大師へは一度も行ったことがなかったのだが、京急電鉄・京成電鉄・京王電鉄が共催する「電車で行こう!第5回大本山スタンプラリー」の広告を見て、にわかに興味が湧いた。普段あまり行く機会のない川崎に行くのだから、折角だしプチ観光もしようか、程度の軽い気持ちで川崎大師行きを決めた。

www.keikyu.co.jp

 京急川崎駅から京急大師線で約5分、13時過ぎに川崎大師駅へ到着。朝方は雨が降っていたが、昼頃から曇天となったため、傘の出番はなかった。

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山本寛と歴史修正主義 ~「どん底」と「新章」のあいだ~

はじめに

 2018年8月17日、アニメ・声優オンラインメディアのAniumに「特集 山本寛 第1回『君たち7人は、どう思っているのか』」と題したインタビュー記事が掲載された。『Wake Up, Girls!』シリーズの生みの親でありながら監督を降板させられ、EXILE(まさに日本!)の憂き目に遭った山本寛にインタビューを敢行し、真偽不明ながら暴露的な内容まで開陳したこの記事は、ワグナー(Wake Up, Girls! ファン)を始めとしたアニメ・声優ファンに大きな反響をもって迎えられた。

anium.jp

 この記事に対する反応は大別して、山本に対する憎悪・憤怒とWake Up, Girls! のメンバーやスタッフの不義理に対する非難に分かれているように思われる。私は「信者」ではないので、盲目的にWake Up, Girls! メンバーの肩を持つ気はないが、程度の差こそあれ、山本という作家に対して否定的な評価を下している一人ではある。否定的といっても、そこにはアンビヴァレントな感情があるのだが(後掲の参考記事を参照)、ともあれ折角の機会なので私の山本に対する態度を明らかにしておこうではないか。そう思ってこのエントリを書いている。

 このエントリは、谷部(id:tani-bu)の同人誌『声ヲタグランプリ』18号(2017年12月刊行)に寄稿した『Wake Up, Girls! 新章』レビューを、ブログ向けに体裁を整えて公開するものである。なお、ハイパーリンクや註釈を付した以外、原文には手を加えていない。このエントリが、皆様の『Wake Up, Girls!』批評、いやアニメ・声優批評の一助となれば幸甚である。

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広島紀行 二つの世界遺産篇(1):安芸の宮島 厳島神社

はじめに

 2017年9月9日(土)~11日(月)にかけて、Wake Up, Girls! 4th LIVE TOUR「ごめんねばっかり言ってごめんね!」広島公演参加のため、人生初の広島旅行に行ってきた*1。当時、私は札幌長期出張中だったため、新千歳空港からのフライト遠征をせざるを得なかった。しかし、時刻表を調べるうちに、新千歳空港から広島空港への直通便は本数が少なく、しかも広島空港からJR広島駅まではリムジンバスで1時間程度かかるということが判明した。フライト遠征で柔軟に動けないのは乗り過ごしリスクが高まるため、熟考の結果、新千歳空港から神戸空港へ飛び、その後JR新神戸駅から山陽新幹線で広島入りするルートを選択した。

 9月9日(土)、札幌は朝から冷たい秋雨が降っていた。9月上旬の広島がまだ30℃前後の気温であることは調べがついていたため、薄着で家を出発したが、雨模様の札幌はとにかく寒い。電車内の暖房に一息つきつつ、私は「北海道の翼」AIR DO・8:50新千歳発→10:45神戸着の便で神戸空港へ飛んだ。

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 特段のトラブルもなく、予定通り神戸空港に着陸。既に気温は20℃台後半を記録しており、じわりと汗がにじむ。臨海地区の景色を楽しみつつ、神戸新交通ポートライナーで神戸空港駅から三宮駅まで移動したところで、痛恨のミス。JR新神戸駅にJR在来線の接続がないことを知らなかったため、誤ってJR神戸駅に向かってしまったのだ! JR神戸駅の改札を出場後、新幹線ホームへの誘導らしきものが見当たらず、何かがおかしい……と感じて駅員に尋ねたが後の祭り。慌ててJR三ノ宮駅へとんぼ返りし、神戸市営地下鉄に乗り換えて新神戸駅に到着したときには、新幹線の発車時刻の数分前となっていた。私は初めて訪れた大都会の駅を駆け足で移動しながら、認識・判断能力が極限まで引き出されるのを感じた。

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 そんなこんなで、何とか予定の新幹線には汗だく(冷や汗だか何だか分からない)で間に合い、無事JR広島駅に到着。人生初の広島旅行がハジマル*2

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*1:WUG 4th LIVE TOURは仙台公演、広島公演、東京公演の3箇所のみ参加した。これには二つ事情があった。①札幌が内地に遠すぎる。飛行機に搭乗している時間自体は大したことがないのだが、家から空港/空港からライブ会場までの移動時間が加算されるのみならず、搭乗締切に送れないように早めに空港に着かなければならないため、思ったほど(仕事に支障をきたさないレベルでは)気軽に往来できないことが分かった。②WUG 4th LIVE TOURのライブ会場に、2ndまたは3rdの会場と同じ会場が含まれており、モチベーションが下がった。大阪公演のなんばHatchは2nd大阪公演の会場であり、福岡公演のDRUM LOGOSは3rd福岡公演の会場であり、沖縄公演のミュージックタウン音市場は3rd沖縄公演の会場であった。当時の私は、無理をしてまでフライト遠征をする気にはなれなかった。

*2:ちなみに、この記事は広島行きの新幹線の車内で書き上げたものである。もはや懐かしい。

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デスマーチからはじまる郊外狂想曲 前奏に代えて ~千葉県松戸市 戸定が丘歴史公園~

はじめに

 先週の土曜日(2018年6月2日)、TVアニメ『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』スペシャルイベント「デスマーチからはじまる郊外狂想曲」に参加するため、ちばけんま……もとい千葉県松戸市に行ってきた。JR常磐線・松戸駅で降車するのは初めてだったが、駅舎を出ての第一印象は常磐線・柏駅周辺に似ているというもの(鶏が先か、卵が先か)。細長い空中回廊が雑居ビルを貫通して伸びていき、歩道橋と繋がるという見晴らしの悪さと圧迫感が、都市計画なる四字熟語の不在すら感じさせた。

 さて、今回のイベント会場は松戸市民会館。松戸駅から徒歩10分、住宅街の中に埋もれたこの無機質な建物を見つける途中で、戸定歴史館へ誘導する標識が目に入った。昼の部開演の14:30まで1時間ほど時間を潰す必要があった私は、前知識ゼロのまま、何気なしに戸定歴史館へと足を運ぶことを決めたのだった。

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訪問 旧同志社英学校 ~「反日」の志は燃えているか~

はじめに

 2018年1月20日(土)、所用のため同志社大学今出川キャンパスへ行ってきた。私は同志社大学について殆ど何の予備知識も持っていなかった。というより、これまでの人生において明確に意識する対象としてこなかった、と言うのが正確だろう。私は、訪問前に同志社大学の一般的な情報を蒐集することを企てた。イベント会場の立地に振り回されながら見聞を広めるのが、私はとにかく大好きである。今回は一緒に同志社大学について学びを深めていこう。

 同志社大学の前身は、新島襄が1875年11月29日に設立した同志社英学校だ。昨年の函館旅行記でも触れた通り、新島襄という男は、当時の国禁を犯してアメリカ合衆国へ密出国した人物であり、いわば筋金入りの「反日」勢力であったと言えよう。同志社の建学の精神はキリスト教主義に基づく「良心」と「自由」であるが、現政権の取り巻き(及び擁護勢力)が聞いたら烈火のごとく怒りそうなモットーではないか! 新島は日本が近代国家として成熟するためには、一人ひとりの個性/人格が尊重されることが肝要であると考えていたようだが*1「星野君の二塁打」が持て囃される現状を見るにつけても、新島が対峙した得体の知れない習俗は今も強烈に残存していると言わざるを得ない。その意味で、新島がおよそ140年前に描いた理想はなおアクチュアルなままなのである。

 では、世の「同志社人」が新島の理想を胸に「地の塩、世の光」として歩んでいるのかといえば、悲しい哉三人の著名な「同志社人」が一騎当千の悪評を立てているのが現状である。『時をかける少女』ならぬ「少女像にかける老人」(文学部卒)、「サヨク」の「言論弾圧」により講演中止に追い込まれた『自由からの逃走』ならぬ『逃げる力』の著者(ただし法学部中退)、「地政学」大好きなユダヤ陰謀論者の元外務省主任分析官(神学部卒)。この三人のせいで同志社が被る不名誉は甚大である。理想は叶わぬから理想なのだろうか?

 いや、与太話はこれくらいにして、京都市営地下鉄烏丸線・今出川駅直通のキャンパス入口から、同志社の旅へ出発しよう。果たして、どんな同志社の「いま」に出逢えるだろうか? 私は期待と共に自動ドアをくぐった*2

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*1: https://www.doshisha.ac.jp/information/history/neesima/neesima.htmlを参照。

*2:以下、同志社大学今出川キャンパスの構内図はこちらを参照されたい(PDF注意)。

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熱海 新春デート録 ~馬には乗ってみよ 人には添うてみよ~

はじめに

 マッチングアプリ・Pairsのコミュニティに、「会ってみないと正直何もわからない」というものがある。私はこの手の発言は出会い厨の常套句だと思っていたのだが、今年2月の3連休を経て考えが変わったのを実感している。至言とはまでは言わないが、的を射た発言なのではないか?

 2018年2月11日(日)~12日(月・祝)にかけて、Pairsでマッチングした女性と1泊2日の熱海温泉旅行に行ってきた。かつて新婚旅行のメッカ(正式な発音はマッカ?)として売り出された湯の町熱海。なかなか単独では来る機会のない場所なだけに、私の胸は期待と不安で揺れていた。今回の記事はタイトルの通り、「デート」の記録である。ただし、「デート」の供養記録である。

 この日は一時は雨の予報が出ていたが、蓋を開けてみれば抜けるような青空が広がるうららかな日であった。ホテルの居室からの眺望を貼っておこう。

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 静岡県の最東端に位置するリゾート島、初島もはっきり見える。初島を往来するフェリーが海に描く白線とマリンブルーとのコントラストが美しい。

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 さあ、私たちのデートを始めましょう(CV:竹達彩奈)。

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